日本水大賞の応募作品です・・・
自分のしている事をまとめてみましたが人にどのように伝わるのかが不安です・・・
とにかく私は文章が苦手・・・こんな私でも本が書けるのですから・・・
皆さんも本を書いてみては・・・
水大賞に該当するのかは疑問ですがせっかく作ったので応募作品をお見せします・・・
少々長くなるのでゆっくりどうぞ・・・
綺麗な水から見えた事・・・
≪ビジネスとして始めたはずのアクアリウムが医療にまでなってしまった≫
【初めに】
私は綺麗な水から学ぶ命の尊さと愛情の大切さを自らの人生や仕事で教わり、そこから見えてきた素晴らしい事を多くの方に、できる事なら全世界中の人々に伝えたいと思っています。
その為にまず私を理解していただきたく私の生い立ちを簡単にご説明致します。好ましい環境とは不縁なものですが偽りの無い事実です。私の母は富士山麓の一年中綺麗な湧水に事欠かない静岡県三島市で生まれ育ちました。戦後の高度成長期に入り始めた昭和32年4月に東京の高輪(当時の芝君塚町)で義理の姉や兄達の4番目として生まれた私は戸籍上東城家の長男として育てられました。
この地域は泉岳寺や清正公と通称される覚林寺をはじめ由緒ある寺社が彼方此方に数多く点在し、緑多き佇まいの閑静な住宅街は恵まれた環境でした。東京タワーがまだ建設中その閑静な地域で生まれ心豊かに平和で楽しく生活するはずの当時3歳の私は突然母親の事故死でその運命を一転します。姉兄は親戚に引き取られ仕事に追われる父と二人の生活は殆ど幼い子供が一人で暮らしているようなものでした。
当時は東京でも夜は暗くまだ星空が綺麗に見えました。毎日物干しに上ると幼い私は父に母は何処に居るのかと聞くたび父は違う星を指さしました。勿論父も悲しみから抜ける為必死な思いをしていたのでしょう。一件家の我が家には犬や猫やフナや金魚等生き物には事欠かない環境でそれはとても幸運でした。後の私の生き方に多大な影響を動物達から学ぶ事ができた訳です。
有栖川記念公園にも毎日自転車で行き常に水環境の中で遊び育ちました。子供達にとって遊び場である水辺は生き物達と出会いの宝庫でした。一日は時計の針ではなく自然的な音や光で時を感じていました。夜明け前から「コケコッコー」、朝になれば「アサリ・シジミ」金魚売りの心地良い声や豆腐売りのラッパの音、朝から晩まで表で遊ぶ子供達の門限は何処からか聞こえてくるお寺の鐘の音とカラスの鳴き声そして綺麗な夕焼けです。季節の移り変りも同じように感じられました。
日本では古くから玄関先に金魚を飼う習慣があり、金魚やメダカの世話をしたものです。自分で言うのも何ですが私の愛情はこの様な環境で育まれました。勿論3年間愛情豊かに育ててくれた母のおかげです。
【綺麗な水が愛情と命をはぐくむ仕組み】
1995年私は美容師を13年間自営業として経験した後に会社組織に3年間勤めたものの組織の歯車に成りきれず再度独立の道を模索していました。その目の前には熱帯魚の水槽があります。その中で泳ぐ小さな命が又私に新たな人生を導いてくれる事になる訳です。「大好きな熱帯魚で仕事にならないか?」熱帯魚水槽で一番大変な事は掃除や水を換える事。自分でも嫌なのだからみんな同じはず、その嫌な事を行えば仕事として成り立つのではないか?それが今に至る原点でした。
【アクアリウムビジネス誕生の裏側】
まだインターネット等目にしない時代新聞広告で熱帯魚ビジネスを見つけ出しました。そこの会社に出向き話を聞くとリース契約を勧めるだけで魚飼育の基本も知らない人がビジネスだけの為に行うものでした。メンテナンス付きと言っても1ヵ月に一度の水換えでは殆どコケだらけの汚い水槽になってしまいます。リース契約はたとえ汚い水槽でも解約できずお客様は契約期間が終わるのを待つだけでした。そして観賞魚業界にも問題はありました。魚の色合いや珍しい魚に付加価値を付け、より高く売る、そんな売り方が当たり前の業界はメンテナンスの重要性等誰も伝える事ができないどころかメンテナンスのマニュアルすらありませんでした。
そこで役に立ったのが美容師時代の経験です。世界的に確立されていた美容業会では見習いから始まりインターン・国家試験・技術者・先生(代表)と常に勉強を伴い練習の毎日です。本当に毎日夜遅くまでサロンに残りウイック相手に練習しました。美容室の休みの日にはメーカーや問屋さんも勉強会を企画してくれます。女性が多く綺麗な美容業界に対し観賞魚の業界は正反対でした。
【更なる苦難】
私はメンテナンス業の在り方や大切さを多くの問屋さんやメーカー、ショップの方に訴え続けました。しかし業界の人達は昔ながらの感覚で魚や器を高く売る事ばかりを考えます。希少価値の魚はマニュアには高値で売買されます。
私の仕事内容に興味を示す方はいても中々協力はしてもらえませんでした。その頃私は自分だけに見える未来を確実なものにする事で必死でした。レンタルと称しお客様が嫌であればいつでも解約できるシステムは水槽内のレイアウトや水を綺麗に保つ事が重要です。美容師時代の経験を生かし独自の練習会を設けその技術に水景デザイナーの認定資格とランクを付けて活動を開始しました。
業界が主催するアクアリウムのレイアウトコンテストに初めて参加するといきなり上位に入賞する快挙でテレビ出演の依頼もあり業界では一躍有名になりました。その頃から私の仕事を一緒にやりたいという若者達が次々と私の元に押し掛けて来るようになりました。しかしそれが最悪の結果を生み出すとは思いもしませんでした。
珍しいビジネスにも関わらずお客様は綺麗な水槽を見る事と口コミや紹介等で次々と増えて行きました。それが当たり前と思っていました。しかし月の給与が決まっている若い従業員は在り来たりの事しかせずお客様の解約が相次いだのです。お客様が減少するダメージは経営者にしか解りません。そこで私と同じにお客様を大切にする事ができる経営者の感覚になれる人を増やす事を考えました。
【TOJO2(セコンド)全国活動開始】
私の指導で独立される方達に水景デザイナーの認定資格を与え、全国各地に独立する形をTOJO(セコンド)2と命名しました。年齢性別国籍を問わず募集を掛けると様々な人が訪れました。
ブラジル国籍の若者がこの仕事をしたいと私の所に来た時、正直成功するのは難しいと思いました。しかし日本語に不慣れで外国人の顔である彼は日本人である我々より一所懸命人に言葉を伝えます。彼の行動には常に誠意が感じられ本来日本人の持つ気質をブラジル人から学びました。仕事が少ない時代にこの仕事で楽しく生活できる事は嬉しい限りです。
北海道では長年水族館勤務をしていた方の担当していたイルカがショーのストレスで死ぬのを見かねてこの仕事をする事を決断しました。私の認定する水景デザイナーは全国に30組を超えています。私のスタイルをまねて他の業者も急増しています。お陰で綺麗な水槽が日本全国で観れるようになりつつあります。現在500件程度ですが毎日1万5千人以上の方が見ています。一年間では凡そ547万人もの方々が私達の行うアクアリウムで癒されているのです。この数字は一水族館よりはるかに多い数字です。
【綺麗な水のアクアリウムで見えてきた物】
メンテナンスに力を入れた綺麗な水景は誰でも喜んでもらえ解約が少ない事でお客様は年を追うごと増えてきました。その結果私に見えてきたものは魚の色合い等ではなくそれを見る人の表情でした。病院に設置してある水槽を見てガン末期のお年寄りが「この水槽を見ていると痛みを忘れる事ができますよ」と涙を流し話してくれました。病院の院長先生は「水槽を置いてから待ち時間の苦情が激減しましたよ」と伝えてくれます。毎日30分水槽を見る事が楽しみな日課になったお年寄りもいました。この頃から私は水のセラピー効果を研究し始めたのです。
【何故水槽で癒されるのか?】
勿論水槽があるだけでは癒しにはなりません。そこに綺麗な水の輝きやサンゴや水草が漂う姿、魚達の心地良さそうな泳ぎ方、水の揺らぎや音や光も総て影響してきます。生き物は必ず元気な裏側に「死」と言う当たり前な宿命を持っています。元気で綺麗な姿を見る事は嬉しい事です。我々の祖先が38億年前から揺らぎながら光り輝く海中生活の記憶も心地良さとして再現されます。
普通の成人男性でも毎日平均50のがん細胞が生まれていると言われます。勿論多くの人は本来人間の持つ自然治癒力や免疫力(免疫細胞)等の効果により悪性として発症しません。疲れやストレス等が溜まり自然治癒力や免疫力そして体力そのものが低下している人は病気になりやすいと言われます。がん細胞に打ち勝つためにNK細胞の働きが良い事も良く知られています。そしてそれは森林浴効果で高まります。そこで見えてきた事は現代社会のリスクとも言えるストレスが多くの病の源になっていると言う事実です。
【病院の待合室はストレスのピーク】
誰でも体の具合が悪い時は病院へ行きます。そして必ず待合室で待たされます。待ち時間が長くなるに比例して不安感とストレスは高まります。何かの検査等で待っている場合は良い事を想像できなくなるのです。そんな時に綺麗な水の揺らぎの中を気持ち良さそうに泳いでいる魚たちを見ると瞬時に心地良い気持ちになるのです。その時の脳の波長はアルファー波になり更に心地よいθ(シータ)波と変わります。θ波は本来レム睡眠時(浅い眠りの状態)に現れる波長で脳の海馬にアセチルコリンを生み出し記憶を司る海馬に心地良く又記憶力も引き出す効果があるのです。(実証済み)
【セラピー効果の証明・未来の子供たちへ・お年寄りに希望を】
私はこれらの事実を基に現在まで過去16年間の実例と海外の参考資料を照らし合い、各分野で活躍するドクターの意見を聞き纏め、季節ごとに独
自で発行する季節誌に掲載して発表しています。パソコンや電子的なゲームで育つ子供達へ命の大切さを伝える事のできるアクアリウムを見せてあげたい。お年寄りには毎日ゆっくりな時間が有ります。その時間を更にアクアリウムで心地良くする事は誰に取っても幸せな時間を多くする事になります。
【イベント・マスメディア】
今年も数々のイベントに参加致しました。地域ぐるみのイベントや外国人が多く参加するイベント、海辺のイベント等の述べ来場者数は凡そ50万人以上です。NHK総合テレビに生出演、テレビ東京ソロモン流にメイン出演その他多くの番組に出演し水槽を提供しました。新聞では時事通信社より地方新聞にアクアリウムの連載記事の提供、業界誌にも毎回取り扱われています。
医療系専門誌「アポロニア」(全国2万部発行)ではがん専門医院にアクアテラリウム水槽をセラピー効果を求め設置し、がん専門医との対談の内容も掲載できました。各地のFMラジオ番組にも生出演でアクアリウムの効果を伝えました。数々の活動の結果観賞魚の業界も理事である私の発言を快く理解していただき世代交代で若返った人達がセラピー効果を推進し始めています。
【綺麗な水から見えた事実と結果】
私にはアクアリウムを維持管理しているうちに大自然の在り方がはっきりと見えてきました。綺麗な水を作る為には目に見えないバクテリアの存在が大切である事、台風や洪水のごとく叩きつけるような水の役割も時として大切である事、光の当たり方等総てアクアリウムは地球の縮小版ともいえるのです。綺麗な水のアクアリウムで学べた効果は現 代的なストレスを軽減する事で多くの人をストレス性の病から救い幸せにできる事、忘れら
れがちな愛情を見つける事ができる事、綺麗な水から見えて来るものは地球の未来や人類を救える根源でした。
そしてこの事実を多くの人に伝え地球が水の惑星であるように高層ビルの時代になっても小さな大自然を身近に感じられる環境作りの元愛情が一番大切な事が当たり前なのです。予算の少ない老人施設にはボランティアで水槽を設置しました。学習院初等科を筆頭に小中学校等に東城久幸著の「アクアリウムセ ラピー」(熱帯魚が心と体を癒す)を数多く程進呈致しました。小学校に水槽を進呈、不登校児童に水槽係を伝えたところ登校するようになりました。うつ病の方は水槽に救われましたと伝えてくれます。21世紀の今近代化に伴い自然が齎す水の被害は新たな物になりつつあります。
我々人類は自分達の都合だけで利便性を重視する事より自然の摂理を理解する事が大切です。人と動植物を含む自然が上手に共存できる素敵な未来作りを目指すべきです。現代社会に医療効果を生み出し、仕事としての雇用も発生するアクアリウムは人に喜ばれ自らも楽しい物になりました。
【終わりに】
去る2010年11月に亡き母の50回忌を慎ましく行いました。母の記憶は全くありませんが不思議と母の気持ちが今でも確実に伝わってきます。愛情
が失われつつあるこの近代社会において本当に大切にしなければならない物は人の心だと思います。そしてそれを多くの人に伝える事が亡き母から受け継いだ私の使命と感じています。著名な大学等出ていない私は劣等感を抱いた時期もありました。しかし最近では多くのドクターが私に支持支援をして頂けます。
医師とはレベル的に程遠いと思っていた私が逆に医師へアドバイスをする事ができるようになった事はまさにアクアリウムから学べた事なのです。生物多様性は目に見える物だけでなく更に小さなバクテリアの存在から意識して下さい。未来の地球を守る事は国益や企業の競争ましてや頭の良さではありません。愛情が一番と思っています。
本来水から生まれた地球の生命が恩返しするべきは綺麗な水環境創りなのではないでしょうか。一人々のその意識が先のエコや温暖化防止、生物多様性、更には戦争の無い世界平和に繋がるものと信じます。水を絡めた食物連鎖における生体系のバランスを知る事で我々水の惑星に暮す人類として今後何をしたら良いのかが見えて来るのです。
以上です・・・